Five LOVE☆

社員旅行

〈悠月side〉

無事、私たちのチームが開発したゲームも無事に世に送り出すことができた。

それから…いろいろあったけど…

お母さんのことは…今もまだ少しショックだけど…
なんとか落ち着いてる。


これも和之のおかげ。

お通夜から帰った後は、ただひたすら部屋に籠って泣いてた。


「一人でいるから、寂しくなって余計に泣くんでしょ?
お前の特等席、ここだから。」


その声とともに、後ろからふわっと何かに、包み込まれる。


こんなこと言う人…1人しかいないよ。


「か…ずっ…?グスッ…」


「ふふ。
正解です。」


「ねぇ…幸せだったかな、お母さん…」


「幸せだったよ。
悠月の作ったゲーム、プレイは出来なかったけど…パッケージだけは見ること出来たんでしょ?」


「うん…
お父さんなんて、パッケージすら見られなかったもん。」


私が駆けつけたときには…もうすでに、天に旅立ってしまった後だった。

間際に私の顔を見られただけでも…お母さんは幸せだったんだ。

そう思うと、また涙が溢れてきた。
今度は、嬉し涙だった。


「悠月はホント、泣き虫ですね…
お母さんのことも考えていいですよ、もちろん。
でも…僕のことも少しは考えて下さい?」


和はそう言って、私をベッドに倒してくる。
突然の深いキス。


「かずっ…
なんか…ありがとうっ…」

お通夜のとき、自分が想像してたよりも泣かなかったのは…きっと隣にいてくれた和之のおかげ。


「ハァ…ゆづっ…愛してるっ…」


「私も…だよっ…アッ!//」


ベッドが音を立てると同時に、和の愛に満たされた。そこで、意識を手放したか疲れて眠ってしまったのか…
全く覚えていない。

朝起きたら…隣に和之の穏やかな寝顔があっただけ。
数週間経ってから出社。
皆にかなり心配された。

何やらプロデューサーさんが私と和之にパンフレットを手渡してくる。
いろいろ大変だったし、労をねぎらうための社員旅行を計画したらしい。私も精神的に落ち着いてきたし、行くことにした。
でも、どちらにしても商品開発チームは強制参加だそう。
< 113 / 220 >

この作品をシェア

pagetop