Five LOVE☆

婚前旅行

それから、数日が過ぎた。
毎日、指輪を眺めながら雅志の車で職場に向かう。


「おはよう、
雅志くん、奈留ちゃん。
今日も相変わらずラブラブね。」


「そういうオーナーは、彼氏とかいないんですか?」

「いるわけないでしょ。」


「もったいない…」


「まぁ…らぶらぶしてるのを見るのは好きよ。
私の両親も、しょっちゅうだから。」


「そっ…そうなんですか…」

ちょっと…見てみたいかも。
オーナーの両親。


「って…こんなこと…話したいんじゃなくてっ!
雅志くんと奈留ちゃん、どうせ奈留ちゃんは近いうちにフランス行くんだし…
下見を兼ねて婚前旅行にでも行けばいいじゃない。」

そう言ってオーナーは、私と雅志に3枚つづりのホチキス止めされた紙を渡してきた。


「宝月家が送る!
ロマンチックスペシャル9日間の旅」


と書かれている。


「あの…これってちなみに…
私たち2人…だけですか?」


もちろん、というように深く頷くオーナー。


いくら私たち2人のためっていっても…
ドイツ、スイス、フランスを巡る9日間の旅が、
たったの18万円って…


「いいのよ、いいのよ。
私もね、あまり今まで病院の業務に関われなかったから…
その分の償い。」


「雅志。
ありがたく受け取っておこう。
私がフランスから帰ってきたときは…さ。
ちゃんとお礼すればいいじゃん?」


にっこり微笑んでから、ありがとうございますって…オーナーに頭を下げる。


その日の業務終わり。


「奈留ちゃん、雅志先輩。 あとのお二人の仕事は私たちが責任を持ってやっておきますから。
しっかり休んで、婚前旅行、楽しんで下さい。」


そう言う由起子先輩のお言葉に甘えて、2人で家に帰ってゆっくり休んだ。
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