夏軌くんと遼ちゃん
内海の手。

何度も何度も、こうやってフラれる度に慰めるように頭を撫でられる。


「大丈夫、次はきっと鳴瀬の事分かってくれる人に会えるよ!」


「その言葉、何回聞いたんだっけ……」


そう返しつつも、自嘲気味に笑う。


このやり取りも、通算10回目。



僕達が知り合ってから、ずっと。





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