お見合いダーリン!



「ありがとう」

「どういたしまして」





‘おめでとう’と言われれば‘ありがとう’と言うのが常識。


うんうんと頷きながら私はサンドイッチに手を伸ばした。





「断られたかと思ってた」

「えっ」

「鈴美は黙ってたし…。慰める用意してたんだからね。あーあ、もう心配して損した」





だって、お見合いが上手く言ったと伝えるのがなんか恥ずかしくて…


私は登校してからずーっと黙ってた。


休み時間も三人はやって来るし逃げ回るの大変だった。





「で?」

「でって?」

「どういう凄い人だったの?」





ギクッ。





そ、そうだった…


相手は大人気アイドルだと思って私はそんな説明をしたんだった。



< 39 / 80 >

この作品をシェア

pagetop