お見合いダーリン!
「それで、お姉ちゃんは?」
「まだ、帰ってきてないのよ」
確かお姉ちゃんはフリーなはずだから、おばあちゃんが持ってきたというお見合いをするのかな?
「鈴美、今、何してたの?」
「えっ」
「まさか…」
ギロリとママの視線が私に向いた。
「小説読んでた、よ?」
「そんな場合じゃないでしょ!おばあちゃんも何か言って下さい。鈴美ったら進路決めないんですよ。もう、高校3年生だと言うのに」
だって、私には夢なんてないしこのまま進学したいって事も思えない。
だからと言っても就職も…
決めなきゃって思ってるけど中々決まらないのが現実で。
私は思わず溜め息をする。
「溜め息したいのはこっちよ」