仮病に口止め料

ここは学校、真昼間、太陽が元気。

保護者が安心する健康的な背景は、メールやブログ、ツイッターなど携帯電話でセルフプロデュースを謀る頭ん中が八割自己顕示欲のティーンエイジャーの恋愛だと、

情けないほどに関係ない。

目の前のことしか見えない制服を着た俺がランチデートの場所をここにした理由は、人通りが少ないからだ。

そして積極的に魔法を使えばなんと強引、同じ敷地内に居る全校生徒の存在をシカトし二人きりの世界に早変わり。


「いや、チーク変えたってば。舞台メイクばりに赤いもんお前」

「、三回目」

冗談の余韻を引きずったまま目が合ったままお花畑の国に居るまま軽く首を右に傾けると、

意図を汲み取った彼女がゆっくりとまつ毛を下げた。


……詩的に回りくどいことは言わない。
『これから二人はキスをします』っていう欲望がえげつない故に、

ふわふわロマンチックにごまかしただけの話だ。

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