風_現実(7月10日20:40更新)
笑みがこぼれるとともに、ツーンと、涙を予感させるような不思議な感覚が、私の中を駆け抜けていった。

季節はずれの花粉症気味なのか、涙を振り切る為か、思い切り鼻を啜った。

その音響が、闇に包まれようとする住宅街に木霊している。

そして力なく消えた。

私の人生のように思えた。
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