そんな君が愛しい




「あの子、可愛かったな…」



授業中、独り言を呟く俺は
“高杉 爽【ソウ】”。


高校1年生。



俺は高校入って
初めて恋をしてしまった。


名前なんて知らない。

廊下でぶつかった、
あの女の子に――――。




すると俺の独り言を
聞いていたのか
前の席の奴が後ろを向いた。



「なんだよ、恋か(笑)?」


馬鹿にしたように
俺に言ったのは
“一ノ瀬 亘【ワタル】”。



学年1のモテ男。
でも、
コイツの裏の顔を
女子は知らないんだ……。




< 2 / 88 >

この作品をシェア

pagetop