そんな君が愛しい
「?」
俺の行動に月村が
首を傾げた。
「報われないなんて
諦めた訳じゃない。
俺は沙葉を
振り向かせてみせるっ!!!」
それだけ言って
また歩き出したのだった。
そんな爽を見て
羅南は軽く溜め息をつく。
「はぁ…。
あんなに男前なのに
ほんと勿体無いわ……」
そして羅南も
移動教室へ行き始める。
「選ぶのは沙葉、
アンタだけだからね」
そう言って
羅南は窓から見える空を
見つめた……。