そんな君が愛しい
そんな沙葉を
亘は大きな溜め息をついて
見下した。
「……なに?
俺、急いでるんだけど」
別に急いでいないのに
適当に言い訳をする亘に
俺はムカッときた。
沙葉が勇気出して
お前を呼んだのに…………
なんだよ、その態度!!!!
しかし亘の態度を見ても
沙葉は照れ臭そうにしながら
微笑んでいる。
そして袋を
亘に差し出した。
「……これは?」
「チョコクッキー。私が作ったの……。貰ってくれる?」