forget-me-not
「黒川、夜って人のこと?」
ざくり、ストローを氷に突き刺しながら新戸くんが目を伏せた。
『…あー、うん』
「そっか、」
『でも、もう関係ないの。……あんな浮気者』
「浮気したの?」
『いや、ちがくて、その……』
私たちは付き合ってないんだから浮気もなにもない。
新戸くんに自分で説明してて、余計に嫌気がさした。
(…あー、アクションみたのに全然スカッとしない)
どうしてこんなに苛々するんだろう。
「――そんな人やめてさ、俺にしてよ」