先生は蒼い瞳の狼くん*2nd




言葉じゃ、言えないほどここには思い出だらけ



きっと、先生がいなくなって…ここに来るたびに思い出すんだろうな


あの、甘い甘い思い出を…


ううん、ここだけじゃない


千尋先生の存在は、私の中で消えることはないと思う


迷惑だけど、ずっと、好きでいると思う


「…そのくらい、いいよね」


別れても、しばらくは好きでいさせてください



そう、心に願った時―…

ガラッ


「…あ」

保健室のドアがあき、そこには千尋先生がいた



「あれ…サラか?」


「先生…」


少し驚いた様子の千尋先生に私は勢いよくすがるように抱き付いた



「え」


「………」


私より物凄く身長が高い先生にギュと力強く、背中に手を回して抱き付くと、先生の片腕が私の背中に回る



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