秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*

『じ、じゃあそれいっちゃうわ』


『よーしほんじゃ移動しよう。ここには男物あんまりいいのないんだ』


男組の服決めたら、あとはメイクその他ね。

あたし、実はできるんだ。

自分のは坂本さんにしてもらうけどね。


「ほら、ここ! かっくんあれね!」


「はやっ!?」


決めてたの!

かっくんには絶対あれを着てもらうって❤


「おい引っ張るな」


「んじゃ早く!」


タキシードとスーツを足して二で割ったような中途半端なものだけど、それがまたなぜかいいのよ!


ダダダダダッと駆け寄って、一つのハンガーを手に取った。

そしてそれをかっくんに当ててみる。


「うふ…❤やっぱりすてき…❤」


絶対似合うと思ったの!

このデザイン、実は特注なんだよね。

でも今まで着る人がいなかったからさ。

どうしようかと思ってて…。


「ならなんで作ったんだよ…」


「そんなの父様に聞いてよ」


あたしだってなんでって言いたかったもん。


「髪の毛のセットはまおできないからー、頼んだ」


かっくんはなにもつけてなくてもお花みたいないい匂いがするからね。

これを活かさない手はないよね。


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