極上甘々彼氏様

やっと気付いた。

てか…ずっと気付いていたのかもしれねぇ。


あいつ…どこ行った?

少し探してから、屋上に向かった。

ドアを開けると…


あ…いた。


好きだとはっきり分かると、

なんかすっげぇ恥ずかしい。


「だっ……誰?」


羽梨はかすれた声でそう言った。

泣いてんのか?


「…俺」

「……陸っ!?」

「…あぁ…」


なに話せばいいんだ?

てか俺、何しに来たんだろ?


「……泣いてんの?」


って思わず聞いた。

聞いたあと、後悔。

俺……デリカシーなさすぎ。


「…なっ…泣いてないよ」


言葉を詰まらせそう言った羽梨。

でも俺に背を向けながら明らかに

泣いている様子だ。

< 31 / 39 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop