わたあめ
「もう約束の時間になるから・・・。

 家でお茶してったら?」

スーツをビシッと着こなした拓哉。

んまぁ、いつもスーツなんだけどさ。

たまには私服でも見てみたいな。

「え?あぁ、どうも。

 てか、お前の祖父に話があるんだよね。

 んまあ、呼び出されたって感じだけど。

 きっと婚約の事でしょ。」

婚約以外に何があるのよ。

祖父的には早く結婚してほしいと思っているに違いない。

そりゃあ、あたしだって家族を養いたいさ?

でも決められた人生なんて嫌・・・。

しょうがないけどね。

覚悟だってもう決めてるよ・・・。
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