黒猫
理事長室の扉を開けた瞬間
あたしの名前を呼ばれ
誰かに抱きつかれた。
誰かって言っても
こんな大胆な事する人は
1人しか居ないんだけど。
「京介...痛いし重い」
あたしに抱きついてきた人物...
それはあたしの実の兄、京介。
「夢亞...1人でここまで来て
変な奴らに絡まれなかったか?」
あたしは京介から逃れようと
思いっきり京介を押した。
「京介、離して」
男に触れられると
あの時の記憶が蘇る。