桜花びら
叶え願い

高校に入って一人になった。
どうしようもなく寂しくて、桜の木の下で泣いた。

由香・・・。一緒の高校行きたかったよぉ・・
どうして私皆と仲良くなれないのかな?
緊張してしゃべれなくなっちゃう。
由香がいれば少しは勇気がわいたかも・・・。

・・・そんなことない。
これはただ単に私の勇気が足りないだけだ。
由香のせいにしちゃいけない。
あ。桜の花びらが落ちてきた。
そっと落ちてくる桜を取ると、昔由香が言ってた言葉を思い出す。


『ねぇ。美代!桜を空中でキャッチすると願いが叶うんだよ!』

願いが叶う・・・か。
私は昔も今も信じていなかったけど、けどその言葉にすがりつくことしかできなかった。

「もし願いが叶うなら・・・私に勇気をください。私・・素敵な女の子になりたいよ」

言ってからハッとする。
勇気ほしいけど素敵な女の子どうでもいいじゃん。
・・・けどやっぱし素敵な女の子になれたら勇気もわくんだろうなァ・・・

もし本当なら明日の朝とかに超美人になってたりして・・・
なーんてあり得ないよね。
マンガや小説じゃ有るまいし。
もしなるんだったら性格も変わってほしいなぁ。
男の子に受けるツンデレキャラとか?(笑)

そんな馬鹿なことを考えながら私は家に帰る。
手にはさっき取った桜の花びらが一枚。
捨てると一生夢が叶わなくなる気がして捨てれなかった。
私はそれは押し花にすることにした。

8時ごろには眠くなっていた。
お風呂に入ってご飯を食べる前には寝てしまっていた。


次の日起きるとなぜか頭が重かった。
風邪引いてるとかじゃなくて・・・。
なんか重い。

部屋の鏡の前に立つと前には美少女が立っていた。
髪はロング。パッチリお目目。キレーな肌。細くてきれいな体。
そして頭に何か良く分からない小さな妖精がのっていた。


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