ゆめ
「ゆめのおうち、ここ。パパー」
パパ!?
…まさか健太の隠し子!?
私は勝手にそう思い込んでショックにショックを重ね…
私は…
ーーーーー
きっと、悪い夢を見てるのね。
そうよね。
そうーーー
「あ、起きた。よかった…」
健太が真っ青な顔で私を見ていた。
どうしてこういう状況なのか、頭がボーっとしてよく思い出せなかった。
「一体何があったんだ?あの子どこの子?」
「あの子…って……あー!!あの子健太の隠し子なの!?」
「はぁ?なんでだよ、おまえの隠し子じゃねぇの!?」
「私はっ……」
「…なんだよ?」
「…なんでもないっ!…だってあの子健太のことパパーって…」
「おまえのことだってママ大丈夫?って言ってたぞ」
「……………」
健太の隠し子ではなかったようで、少しホッとした…。
「…あの子は?」
「眠っちゃった。腹すかしてたからおにぎり1個食ってな」