心詩 ー モウイチド、モドレルノナラ ー





――キーンコーンカーンコーン



「あ…」

「…もう1時間目終わったのか」


永遠といると、時間があっという間にすぎる。


「永遠は次どうすんの?」

「ん……いきたくないなぁ」


動きたくないという意思を表すように座り込む永遠。


「じゃあ俺も――」


――ガチャッ


…残る、と言おうとしたら、屋上へと続く扉が音を立てて開いた。


俺と永遠は反射的に振り向き、誰が来たのかと、なかなか開かない扉を見つめる。


――ギ…ガタン


「……あの…」


出てきたのは、黒髪が胸の辺りまであり、色白で華奢な女子だった。

…日本人形みたいだな。


「…えっと…、雅くん?」


その見たこともない女が俺の名前を呼ぶ。
誰だこいつ。
俺、見たこともないんだけど。

首を傾げながら永遠の方を見ると、永遠も俺を見ながら首を傾げた。


…俺ら2人の知らない奴みたいだ。


「……お前、誰」

「えっ?分からない…?」


驚いたように目を見開く女。


「知らない。俺と関わったことあんの?」

「…覚えて、ないんだ」


そう言って、女は悲しげな顔をした。


…何言ってんだコイツ。

見たこともねぇよ。





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