恋をしてたら…
快楽
デートらしいデートは、最初の数回だけだった。



そのうち私達は、デートの度に 身体を重ねるようになった。



『身体が目的なのではないか?』

と、日に日に 不安が深まっていく。



そんな私の不安をよそに日に日に激しくなる、彼のプレイ。



舐めまわすように私の全身を堪能する彼。



そして最後に、グッタリした私を、飽きずに 眺める彼。



ようやく私が 正気を戻してくると、

彼は さめきっていない私の身体を、また まさぐり始める。



敏感になりすぎている私の身体は、恥ずかしさと よろこびとで どうにかなりそうだ。



助けて。


どうにかなりそうだ。


もう許してという気持ちで 彼を見上げると、

薄暗い部屋の中で 薄笑いを浮かべている彼の口元が見える。



まるで 悪魔だ。
< 31 / 114 >

この作品をシェア

pagetop