ユメとソラ
「いらっしゃいませ〜」


いよいよ、バイトが始まった。


「ユメちゃん、おはよう。今日から、頑張ってね。」

高級クラブのわりには、お客さんが、たくさん入っている。


「ユメちゃん〜こっちにいらっしゃい。」


れい子ママの席に呼ばれた。
いかにも、どこかの会社の社長たちが、れい子ママの綺麗な容姿にうっとりしている。


「今日からの、ユメちゃんです。皆様、よろしくお願いいたします。」


「ユメです。お願いします。」


緊張する〜


一斉に男性の視線があたしの上から下に、下から上に。

こういう世界だから、仕方ない。


「ユメちゃんって言うんだ。可愛いねっ。俺の好み。」


「あらあら、高橋さん、ユメちゃんは、今日からデビューで緊張してるのに、ほら、そんな事おっしゃるから、かちこちになってる」

「ママ、僕は思ったままの事いっただけだよ。」


「ユメちゃんのこと、大切にしてくださいね。」




この日から、高橋社長は、あたしの第一号の大切なお客様になった。



おかげで、高橋社長が次から次にお客さんを紹介してくれて、あたしの人気はあがるし、売り上げも好調になっていった。



バイトが終わり、帰ろうとしたその時に、由佳ママが話かけてくれた。


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