ショッキングピンク×リボルバー





デパートのディスプレイにはハート

街中が何だかピンク色に見えるのは
きのせいかな?




私とアズさんが走り込んだのは
新宿駅前が見渡せる
ビルの二階にある喫茶店


四人席で、他の席との壁に
観葉植物が繁ってたりするし

お客さんも
サラリーマンばっかりだったりするから
ここで待ち合わせしようって話になった




「 ユカちゃん、何頼む? 」


「 ん〜…えと…
じゃあ、ホットココア…
アズさんは? 」


「 えっとね…コーラ 」



「 またコーラ?!
あったかいのにしなよアズさん〜
せめてアイスココアにしなって! 」


「 …う、うん 」


アズさんはちょっと、
顔がヘニョッとなって
でも強制的に、
手元のメニューバーのボタンを押して、
二人分のココアを頼んだ



結構すぐに、店員さんがそれを運んで来て
私たち二人の前に置いた

アズさんは帽子を目深に被り
お辞儀をする



「 …何か違う人みたい アズさん 」


「 変装、得意なんだ 」



そう言って、ふにゃっと笑う顔は
いつもの感じなんだけど


碧い瞳を隠すようにグラデーションした
ドロップ型のサングラス

耳まで隠したニット帽に
黒いセーターと革ジャン、ジーンズ


なんか雰囲気が、
ファッション雑誌に載ってる
カッコイイ男の人みたいなんだ




「 …カッコイイ人ってさ
過剰なオシャレしなくても
カッコイイいいんだよね…

アズさんとか見てると、
ホントそう思う 」





< 2 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop