春 ~風が吹いたら~
ひそかに憧れだった。
皆にモテて、優しくて、頼りになる。
でも、見てるだけで充分だった。
昔みたいにまた傷付くのも嫌だし、恋なんて、もうしたくなかったから。
でも、あたしは…友達になってしまった。
-- 次の日。-----
『おはようございます。』
『菊原さん、ちょっと。』
行って早々、沼口さんに呼び出しをくらった。
『何でしょうか?』
『男に色目つかってる前に、ちゃんと仕事をしなさい!』