春 ~風が吹いたら~
あたしは潤悟に、隠してることがある。
本当のあたしは、潤悟が思ってるより、ずっとずっと強いんだよ……?
こんなこと、口が裂けても言えないけれど。
『……わかった。気をつけろよ。』
『ありがとぉ。』
潤悟からのkissを、この時。
初めて受け入れることが出来た。
『痛っ…。あ!皆が心配してる!下行こう?あたしはもう、大丈夫だから!』
『あぁ!』
あたしたちは、不思議と笑顔になった。