春 ~風が吹いたら~
-- 夕方過ぎ。---
『本当に今日は、ありがとな!また、たまには会おうぜ。』
『うん!彼女、喜ばせてあげてねぇ!じゃあ、また。』
あたしの腕には、仁からのプレゼントが光っていた。
仁にとってあたしは、昔も今も友達。
もしかしたら、友達以下だったかもしれない。
あの頃も、気持ちを伝えることなんて出来なかった。
あたしの心はなぜか、仁と潤悟の間で揺れていた。
-- 次の日。-----