春 ~風が吹いたら~
『ほっといてよ!!!!!』
夜の公園の電灯の光が、あたしたち2人を照らしている。
『昔から危なっかし過ぎんだよ!1人なら、そんな弱くねぇーだろ?西野の前では言わなかったけど、昔のお前なら、あんなヘマしなかったよな?』
否定は出来なかった…。
『心配したんだぞ…。強がってるだけかもしんねぇーと思って。西野の前じゃ、「大丈夫、大丈夫。」って、言ってんだろうなって。…少しは素直になれよ。』
仁はあたしの顔の傷に触れた。