春 ~風が吹いたら~
『菊原……。』
『仁!!!!!あ!あたしの部屋に!で…あぁ。もうこんな時間? 寝過ぎちゃったよ。仁、よく寝れた?体調は大丈夫?』
急いでベッドから出ようとすると、潤悟があたしの手を掴んだ。
『拓。下に行って、昼食の用意しといてくれ!田崎の分もな。』
拓巳くんが下におりたのを確認し、
『昨日はありがとう。夕飯、メチャクチャ美味かったよ。皆も喜んでた!』
自分の方にあたしを引き寄せ、笑顔をみせた。