春 ~風が吹いたら~
『彼氏がいるのかね?』
『それは……』
『もしいるのならば、一度連れて来なさい。』
『私もいるのなら、菊原さんの彼氏にお会いしてみたいです。社長の話を断るくらいですから、きっと、素敵な彼氏さんなのでしょう。その彼氏さんを見て、菊原さんに好いてもらえるようになりたいですね!』
あたしが…彼氏がいると言えば、確実に潤悟の名前があがることになる……。
『堺くんよりいい人はいないだろう。いるのなら、一度会わせてほしい。』