春 ~風が吹いたら~
『何で隠れて?』
『俺はもう、帰ったことになってるから。西野の部屋から出る時に、「見送りはしないでくれ。」って頼んで、靴だけ持ってお前の部屋に!どうなったか気になって。』
『もう、大丈夫だよ。潤悟には絶対に、危害を加えさせないから。』
『…何をした?また、無茶をしたんじゃないだろうな……?』
無茶をするしかないでしょ…。
自分のためにも、潤悟のためにも。
『お前…図星だな。西野には言わない。正直にこたえてくれ……。』