春 ~風が吹いたら~
-- 再手術後。---
あたしが目を覚ますと、翔が怒られている真っ最中だった。
『昨日、入院をしていきなさいと言ったのに、結婚するから入院するお金がないと、この子は帰ってしまったんです!婚約者である方が、せめて事情を知って、安静にしておいてくれることを祈って帰しました。』
『すみません。知らなかったもので…心配かけるのが嫌だったのだと思います。』
『危なかったんですよ!!』
翔は深く頭を下げて、謝っていた。