春 ~風が吹いたら~
『か…可愛いだなんて……大人をからかうもんじゃないわよ!じゃあ、2人とも仕事に戻りなさい。私は、これからレジだから。』
やっと立ち去ってくれた。
『大丈夫…?』
潤悟は心配そうに駆け寄る。
『うん!ありがとう。』
『いえいえ。聞かれてた…か。……それにしても、全然、可愛くなんかねぇーよな!性格ひん曲がってるし。』
潤悟は優しい。
あたしを気遣ってくれて、自分の損得なんて考えていなくて。