春 ~風が吹いたら~
あたしは悩んだ末に、病院の先生の携帯に電話をかけた。
『もしもし。』
『先…生………。お願いがぁ…ある…んだけど。』
『菊原さんなのかい?!何があった?!』
『あたしを……助け…て…。救急車は…呼べ…ない…の。車で…先生……お願いだ…から、車で…迎えに…来て……』
あたしは…死ねない……。
潤悟や翔を…助けなきゃ……。
先生は渋々OKをしてくれ、場所を言い電話を切ると、あたしはその場に倒れ込んだ。