春 ~風が吹いたら~
『確かに!西野くん、あれだけ女の子に告られても、誰とも付き合おうとしなかったのにね。』
仁の彼女の有沙ちゃんか。
潤悟は必死に自分の体で、あたしを隠してくれているようだった。
『い…いいだろ、別に。俺が惚れたから、付き合ってんだよ!』
照れながら言う潤悟に、
『お前の彼女なら、挨拶しなきゃ!』
前に出てこようとする仁。
あたしは潤悟を困らせない為に、自分から仁の前へと出た。
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