春 ~風が吹いたら~

『深読みしすぎ!心配かけたくなかっただけだから。少し、寝るねぇ。あと…ありがとぉ…!』




あたしは横を向き、頭まで布団をかぶった。







『菊原…俺は、どうすればいい……?何もきかないでおけばいい?』





『仁…ごめん。大学を卒業したら、ここを出て行くから…。』





『ここを出て、西野のとこにでも行くのか?』





『ううん…誰のところにも行かないよ。あたしは……海外に行くから。』




あたしの言葉に、仁は驚いた様だった。






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