春 ~風が吹いたら~
『誰だよ!!邪魔しやがって!』
『仁……』
『あ!やっと、名前で呼んだ!いっつも、あんたとかでさ!ほら!もう、存分に暴れられるだろ!俺は怖いから、勘弁。』
あたしより弱いくせに…。
なのに笑顔で……
あたしよりも前にいるなんて…。
『あ…うん!』
あたしは…仁のことが好き。
頼りなくて、可愛い子たちにモテて……そんなバカみたいな仁が大好き…。
伝えることはないけど…それでも……。