春 ~風が吹いたら~
『違うよ…。あたしがいけないの。翔も有沙ちゃんも、仁も誰も悪くないよ…。これでいい。上手くいくから…。』
あたしは言って、電話を切った。
-- ビジネスホテル。---
借りた部屋へと入った。
ここは次の日、時間をかけないためにと先払い。
あたしはベッドに寝転がり、考え事をしていた。
トントン!
『は…はい?何か?』
のぞき穴をのぞくと、ドアの前には翔が立っていた。
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