迷い猫
プロローグ
深い眠りにつく夜中。
あたしはパパとママの
喧嘩する大声で目を覚ました。
「また...」
1階のリビングからは
パパの怒鳴る声と
ママの泣き叫ぶ声が響く。
2人が喧嘩している原因の1つ。
私の存在。
あれ程仲良かったパパとママが
こんな風になってしまったのは
全部全部私の所為。
だから今夜
こっそり家を抜け出して
私はパパとママの前から
消えようと思う。
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