だってキミを守りたいから。

「…あ、柚凛。どうした??」


幼なじみなのに最近ずっと聴いていなかった柚凛の声に少し懐かしさを感じた。


「久しぶりだね。こうやって二人で並んで歩くの」


「そう…だな」
何となく会話がぎこちなくて話もなかなか続かなかった。


やがて二人の間に沈黙が流れ始める。


人と人との関係はくずれやすいものなのだと改めて実感させられた。


家まであと少しと言う時柚凛が長すぎた沈黙を破った。


「ねぇ…達耶??」


「…ん??」


柚凛が足を止めたので俺も一緒に足を止めた。


そして柚凛は俯いたままもう一度口を開いた。




「好き……」


俺は一瞬耳を疑ってしまった。
幼なじみの柚凛からの突然の告白…


驚かずにはいられなかった。


それに初めて告白されたから正直言ってすごく嬉しかった。


…でも俺の好きな人は別にいる。


一生叶う事のない許されない恋。


俺の好きな人…



それは―――。

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