僕のミューズ

…俺はファッション系の大学に通っている。デザイン、パタンナー、スタイリング、ヘアメイク…色々な科があるが、今日はその全ての科が集まって行う集大成のファッションショーの日。

謂わば、四年間の集大成。
俺達三年は、そんな先輩たちのショーのサポート役。

モデルの調達が俺の仕事だった。
ちょっと前から付き合っていたあかりは、なかなかスタイルも良くてショー映えする派手な外見だ。
先輩からもオッケーをもらっていたから、問題ないと思っていた。

問題は奴の責任感のなさを見抜けなかった俺自身だ。

とにかくモデルがいないとショーにならない。
なんとかあかりの代わりを見つけないと。

なんだけど。


「…って、簡単にいるかよ」

と、思わず独り言を呟いてしまう程。

今日のファッションショーは学祭並みに沢山の生徒が来ている。
部外者も勿論入れるから、近隣の大学生も沢山来ている。

至るところに女の子はいる。勿論可愛い子、おしゃれな子は沢山いるが、この子だという子がいない。

理想を高く持っている場合じゃないのはわかっている。でも今思うと、あかりも何か違った気がする。

< 3 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop