《短》私の秘密★【完】
私は母子手帳を母親に付き添われながら貰いに行き、タツん家にアポなし訪問。

母親も父親も、「隔世遺伝をさせないなら」と、意外にあっさりと認めた。

私…17歳でママだよ?

“良いの?”って訊いたら、“顔が大人っぽくて綺麗だから大丈夫だ”と、父親に言われてしまった。

理解不能な親だよ、全く。

問題は、嵐山辰己にあるんだけどね。

私は母子手帳を鞄にしまい、呼び鈴を押した。



「はーい」



ーーガチャッ



「吏望君;;」



私はてっきりタツが出て来ると思って身構えてたのに脱力。

吏望君は「どうぞー」と、私を手招き。

嵐山兄弟の大きな違いは、吏望君の喋り方が緩い。

性格は厄介な事に、他人をいじるところが似てる。
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