Mに捧げる
たまらず都はうずくまった。


白い光が目の前を走り、フラッシュバッグで場面が蘇る。


悲しそうな目を何度も瞬きさせている女性の顔があった。


断片的な映像ではあるが、間違いない、彼女は安藤美佐子だ。


どうして、そんなに悲しい目をしていたのだろう。


思い出そうとしても、こめかみが鈍器で圧迫されているように重たくなるだけだった。


両腕で頭を抱え込みながら、都はうめき声を上げる。


額には油汗が滲んで、呼吸すらままならない。


『どうしたの?大丈夫?』遠くで、美佐子の声が聞こえた。



彼女は背中を摩ってくれているようだ。


一向に痛みは治まりそうにないが、息を切らして都は言った。


『本当のこと話して下さい』
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