Love story of the truth
煌びやかな繁華街のネオンの中をさっきナンパした愛華と名乗った女と腕を組んで歩いていると・・・
眩しそうに眼を細めながら歩く女とすれ違った。
俺の隣を歩く愛華とは正反対の決して派手とは言えない感じの女。
焦げ茶色の胸位まであるストレートの髪の匂いがすれ違った時、俺の鼻を掠めた。
シャンプーの優しい香りだった。
愛華の甘い香水の香りとは、全く違う。そんな匂いを嗅ぎ慣れている俺には心地いい優しい香り。
思わず、振り返った俺に愛華が言った。
「今の子、ここに来るのは始めてってぽいね。」

軽く相槌を打って、繁華街の路地裏に歩いて行った。





眩しすぎるネオン街。
看板を見渡せば、キャバクラの名前や居酒屋の名前、明らかにって感じの風俗店の名前の看板がある。
ほぼ始めてに等しい繁華街の隅っこを眼を細めて歩いていると、派手な女と腕を組んで歩く男とすれ違った。一瞬しか顔は見なかったけれど、イケメンだった気がする。
すれ違った時、着崩したスーツから香った煙草の匂いと爽やかな香水の香りが、私の鼻を掠めた。
思わず、振り返ってしまった時には男は隣を歩いている女と腕を組んだまま路地裏に消えて行った。




この時、俺はまだ知らなかった。
初対面であの子に、あんな事を言うとは・・・。
あの子に、この俺が本気で愛することになるとは・・・。


この時、私はまだ知らなかった。
あの人に初対面で、あんな事を言われるなんて・・・。
あの人と、本気の恋をする事になるなんて・・・。



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