あまいチョコ

帰り道――――

「あ、そうだ！」

急に立ち止まった私に祐樹はビクッと振り返った。

「どうしたんだ？」

「どこにいれたっけ…」

かばんのなかをごそごそと探しやっとお目当てのものえをみつけた。

「はい！」

「これって…チョコ？」

「うん…一日おくれっちゃったけど…」

祐樹は何も言わずつつみをあけなかのチョコを口にいれた。

「…どう？」

なにもいわない祐樹に心配になった私は顔をのぞきこみ聞いた。

「甘い…」

「え！もしかして甘いの苦手？」

「違う違う。すっごく、うまい。」

「よかったー私味見してなかったからさー」

「…お前、普通人にやるものの味見しないか？」

「え？そういうもんなの？じゃあ、一口ちょうだい！」

「は？」

「いま、味見するから。」