僕たちのこと

†夜の生活†

家庭の事情を知ってから暫くして
コウキは奥さんと別れた。
どうやら浮気相手は私だけではなかったらしい。
しかも、今まで奥さんの実家で暮らしていたと言う。
なんてズボラな男だと思いながらも
少しずつコウキにお金を渡すようになった。
職場もうまくいっていないらしく、
彼は無駄に休日ばかり増えていった。


そんな時、コウキは私に仕事を持ってきた。




「ここのママ、中国人でさ、歳とか気にしないから」




スナックだった。
私も、流れ作業に飽きたのとオバサンばかりの職場で浮いているのが
嫌になっていたから
別にいいかって思って、ホステスになった。


コウキと過ごしている期間、相変わらず私とユキはよく入れ替わっていたけど
記憶もそんなになくならなかったし、
仕事にも特に支障はなかった。


ちょっと、忘れっぽくなったり
自分が自分でないような感覚、フィルターがかかった感じはあったけどね。



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