僕たちのこと
第4章

†執着心†

僕とユキには「執着心がない」って
以前書いたことがあるけど



一人だけ、いたんだよね。特別な存在。



中学1年の終わりだった。
ユキはクラスの副委員長をしていた。
その時の「委員長」
彼が特別な存在だった。


長山君っていってね、とにかく目立っていた。
野球部に入っていて
ありがちな
「モテる集団」の中の一人だった。
(どこの学校にもあるではないか。やたら目立っていてモテる集団。)


ユキは、彼の事が"好き"だった。
どうも気になってしょうがなく
よく彼の事を考えていた。
(それが"好きな人"ってことでしょ?)


告白というものをしたのは、冬、だったかな。


当時彼には彼女がいたけど
気にしていなかった。


暫くして、彼から電話が来た。
(当時は携帯など持っている中学生はいなかったから、家にね。)
返事は、意外にもOKで
それから、めでたく長山君と付き合うことになった。


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