お姫様は最強ヤンキー



「何?」


「・・・麻友華っつー女がお前に会いに来てる」


「・・・え?」



体が硬直するのが自分でもわかった。


あれから麻友華はずっと学校に来てない。

噂によると入院したらしい。


忽然と姿を消し、突然姿を現す。



「大丈夫だ、アイツに危害を加える様子は見えねぇ。もし有ったとしても俺がお前を守ってやる」


「・・・ありがとう。だけど自分の身は自分で守るから」


「・・・」



アタシの強気発言に奏は驚いたけど「お前らしいな」と言って口元を緩めていた。



奏と一緒に麻友華が待っている部屋に行った。


中に麻友華はいた。


その姿は痩せていて少し疲れたような顔をしていた。


以前の、アタシの知る麻友華はもういない。



「・・・美衣娑・・・」



アタシを見つけて顔を綻ばせる麻友華。

でも今はその姿が痛々しい。







< 90 / 99 >

この作品をシェア

pagetop