粉雪の舞う夜
でも、彼が嘘を言っているとも思えない。


それに、私は彼が幽霊だとわかっても怖くなかった。

それどころか、一緒にいればいるほど彼に好意を抱くようになってる気がする。



ある気持ちが、次第に大きくなる………。



会いたい。


会いたい。


会いたい。


私は正典さんを知らないから、もっと一緒にいて彼をしりたい。


正典さんが、何であろうと関係ない。


ただ、今は一緒にいたいと思うだけ。


それだけが、私を動かしている。


私はそんな事を考えながら、暇な時間を適当に過ごして行った。




夕方、6時。
より少し前。


正典さんとの約束の時間より早くついてしまった。


雪で白くなった公園には私しかいない。


それもそうだろう、まだ降り止まない雪のせいで凍てつくような寒さだからね。


普通の人なら、こんなとこにいないだろうな。


それにしても……。


「本当に、ホワイトクリスマスになったよ……」



昨日の雲行きからして予想はしていたけど、クリスマスに雪が降るなんて何年かぶりだった。

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