俺のもの




う~ん…熱はないかなぁ。


悶々と考えてたその時…



パシッ!!


マンガみたいなありきたりな乾いた音と共に玲央君の日たいにあった私の手は
玲央君の大きな手に振り払われてしまった。





え…?




「ごめん。大丈夫だから。深、俺先行くわ。」
氷のような無表情でそう言うと玲央君は私達に背を向けて
早足に廊下の向うに消えてしまった。




玲央君怒ってたなぁ。
まぁそりゃそうだよね…
朝ちょっと不良から助けただけの見ず知らずの女にあんな風に
なれなれしくして欲しくないよね…。





払われた手が鈍く痛んだ。





「美桜。大丈夫?きっと美桜が何かしたわけじゃなくて本当に大丈夫だったのよ!
元気出して!アメあげるから!」
紫苑ちゃんは落ち込んだ私をはげますように言って、苺ミルクのアメをくれた。


美桜side END
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