-部恋。Round.03-


その夜、施設に帰りお風呂を済ませると、後輩たちが私の部屋を訪ねてきた。

「愛奈さん!今から健さんの部屋で集まるんですけど、先輩も来ないですか!?」

「いや、むしろ来ましょう!初日だし楽しみましょう!」


後輩に手を引かれて部屋につくと、中は部員だらけ。
広いとは言えない部屋にこんなに人が集まると、とってもむさ苦しい。

「暑い!男くさい!」

私は部員たちを押しのけ、窓を全開。



初日の夜は持ち合わせのお菓子が広げられ、くだらない話でたくさん笑い、怖い話でみんなで叫び、腕相撲大会で白熱し、部屋に帰ると興奮で眠ることが出来なかったんだ。
そして勇介と時折目が合う瞬間だけは胸がキュンとして何も耳に入らなかった。



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