お猫様のお気に入り
−学校−
学校に着いて、私が教室に入ると、とたんに静まる教室。
向けられる好奇の目。
正直、学校は憂鬱だ。
授業は簡単すぎてつまらないし、うっとおしい友情なんていらない。
ここが日本じゃなかったら、私は高校なんて、絶対行ってない。
私を見る視線を振り切るように、さっさと席についた。
私の席は、真ん中の二列の廊下側寄りの一番後ろ。
隣の男――望月 翔太郎――がやたら五月蝿い。
今日もかなりの五月蝿さだ。
これじゃあ、聞きたくなくても話しが耳にはいるわ。
迷惑に思っていると、望月 翔太郎の前の席の男に目がいった。